28 Mar 2020

「エラグ酸」は、ビタミンCなどと並んで厚生労働省が認可した有効成分のうちのひとつです。
この「エラグ酸」について取り上げていきます。
<エラグ酸がシミ対策として使われている理由>
なぜエラグ酸が美白成分として使われているかを理解するためには、まずは「エラグ酸がどのようにして肌に作用するか」について知らなければなりません。
シミを生じさせているのは、メラニン色素です。これ自体は「悪者」ではなく、肌が紫外線などの刺激を受けた時に肌を強くして守るために作られるものです。ただ、メラニン色素は肌に「シミ」というかたちで残るため、これが出てくることを防ぐための対策が必要になるのです。
メラニン色素の生成には、酵素であるチロシナーゼが関わっています。このチロシナーゼの活躍には銅原子が必要になるのですが、エラグ酸はこの銅原子を奪い取る働きがあります。銅原子を奪われたチロシナーゼは働くことができず、結果としてメラニン色素も作られなくなります。メラニン色素が作られなければ、シミができることもありません。
このようなメカニズムでもって、エラグ酸はシミを封じ込めるのです。
<エラグ酸の利用>
エラグ酸は美容液などによく配合されています。ラズベリーなどのフルーツに含まれている成分ということもあり、低刺激なところも魅力のひとつだといえます。
ただ、エラグ酸はほかの美白成分とも共存することができる美白成分です。このため、上でも取り上げたビタミンCなどと一緒に美容液に配合されていることもあります。「エラグ酸を使ったら、それ以外の成分は使ってはいけない」ということはありませんから、安心して使えますね。